家庭菜園で重要なポイントは、同時期に大量に収穫できることよりも、理想は1年中適量を食べられるようにすることです。
地域によって状況が変わってきますので、1年中は無理だとしても、出来るだけ長い期間食べられるようにするために、
次のことを行いましょう。
<ニンジンの種選びのポイント>
1. 早生種と晩生種(収穫までの期間が短い種類と長い種類)を栽培する。
2. 一度に蒔く量を減らし、種を蒔く時期を1ヶ月間隔くらいで数回に分ける。
3. 越冬可能な品種も栽培する。
今年は、上の写真の3種類を栽培することにしました。
皆さんのお住まいの園芸店で、その土地に適したニンジンの品種の種が販売されていますので、園芸店の方に相談しながら、
種を選んでください。
この「平成五寸」は、小ぶりなニンジンですが、収穫までが2~3ヶ月の極早生種です。種まきの時期は、春だけです。このニンジンで、夏を楽しみます。
種は、上の写真の通りです。
こちらの「五寸人参」も、収穫までの期間が比較的短い種類で、種まきの時期がかなり長い品種です。この種は、1ヶ月おきに少しずつ蒔いて、秋まで楽しもうと思います。
甘味が強くサラダやジュースにぴったりということですので、凄く楽しみです!
色もオレンジっぽい色です。
毎朝、ジューサーでフレッシュ野菜ジュースを絞って飲んでいますので、この人参が加わるのが本当に楽しみです。
種は、少し変わった形をしています。
そして、春に食べるための人参がこれです。
寒冷地でも越冬できる人参が数品種あります。
「札幌太人参」を例年栽培していましたが、それよりも越冬に強いそうです。
くさび形をしていて、土中に潜る品種なので、越冬が出来るようです。
さらに、糖度が少ない人参でないと越冬に向かないという話を聞いたことがあります。
家庭菜園で栽培する楽しみは、普段スーパーで手に入れることが難しい、変わった品種のものも栽培できる点も挙げられます。
みなさんも、収穫時期と楽しみの両方の観点から種選びをされてはいかがでしょうか?
<種まきの方法>
まず、2週間前までに肥料と石灰を混ぜて土になじませておきます。
雑草の種が表面で発芽しかかっていますので、土の表面をホーなどでサーッと撫ぜて雑草を退治します。
それと同時に土を平らにならします。
作付けする場所に、ホーの柄などで15cm間隔の軽い溝を作ります。
3種類の人参の種を蒔くことにしたので、境界にも大きな溝を掘ります。
<重要>
種を蒔く前にたっぷり散水します。
いよいよ種を蒔きます。
溝にパラパラと種を蒔いていきます。
レーキなどを使って、種が隠れるように軽く土をかけます。
これで種まき完了!
ここからが裏技です。
<発芽率を劇的に飛躍させるオリジナル技>
人参の種は、乾燥すると発芽しません。
私は何度も失敗してきました。
発芽するまで、新聞紙をかけて、毎日水をかけるという方法も有効です。
ビニールを被せて乾燥を防ぐという方法をされている近所のおばあさんもいます。
しかし、平日に作業する時間を作るのが難しい私は、
発芽したあと新聞紙やビニールを外すタイミングを逸することが多く失敗していました。
そこで、考えた独自の方法が、芝刈り後の草を撒く方法です。
この芝刈り後の草は、最終的に土の肥料にもなってくれる優れものです。
種まき後の畑に土が大体隠れるくらいに均一に撒きます。
こんな感じになります。
発芽まで土の表面の乾燥を防ぎ、発芽の頃には、乾燥してきて発芽の邪魔にならなくなります。
そう、新聞紙やビニールのように発芽後適切なタイミングで取り除く必要がないのです。
この方法で、私はここ数年確実に人参の種を発芽させることが出来るようになりました。
芝生がない方には雑草を細切れにされるなど応用されてはいかがでしょうか?
種まき後、7~10日で発芽します。
葉が3~4枚になったら葉が込み合っているものを引き抜いて隣同士の葉が触れないように間引きます。
葉が6~8枚になったら再度間引いて、株同士の間隔が10cn程度になるようにします。
夏になると急激に生長します。
この時期にはアゲハの幼虫が葉を食べるので、見つけ次第遠くに逃がしてあげましょう。
秋になるとだんだん人参が太ってきます。
葉が枯れてくるとニンジンも充分太っています。
寒冷地の場合、土が凍結する前に収穫しましょう。
剣先スコップで、外側から大きく土を起こし、引き抜きやすくします。
ニンジンを掘っているだけで、甘いニンジンの香りが漂ってきます。
子供たちにぜひ収穫の喜びを体験させて上げましょう。
単純に真上に引き抜くだけで抜けます。
たくさん収穫できました。
こんな大きなニンジンが採れることもあります。
大根みたい!
土つきのまま表面を乾燥させます。
この場合数週間で水分が失われてきますので、早めに食べるようにします。
寒冷地以外の地域は、食べるときに順次引き抜いていく方が良いと思います。
寒冷地の保存方法は、こちらで紹介しています。