「電子栽培」ってご存知ですか!?
きっと多くの方がご存知ないと思います。
私も昨年、広告の仕事で農家を取材していて知ったのですが、画期的な方法のようです。
タマネギや長ネギなどは、害虫の被害に合いやすい作物らしく、農家では大量の農薬を使って栽培しているらしいことを、
知人の農家の方から聞かされました。
そこで、我が家では数年前から、安心して食べられる無農薬のタマネギと長ネギを栽培するようになったのですが、
どうしても白い虫が発生し腐ってくるものが出てきます。
しょうがないかなと思っていたときに、あるレストランが使用している厳選素材の取材の仕事があって、
十勝に美味しいタマネギを作っている農家があるのでそれを記事にしたいとのことで行ってきました。
そこのウリは、「電子栽培」によって、農薬を極力減らして栽培しているということでした。
「電子栽培」と聞くと、電極をつないで・・・みたいな印象を抱くと思いますが、実は違います。
電子栽培とは、電子エネルギー水(マイナスイオン水)と炭素(炭)と空気を活用して土を健康にし、
光合成の働きを高めて栽培する方法のことだそうです。電子栽培することで作物のすみずみまで栄養分が行きわたり、
化学肥料や農薬などに頼らずとも、とびきりおいしく育つのだそうです。
最近、住宅の床下に炭を入れる健康住宅なども一般的になってきましたが、炭には、不思議な作用があり、
そのひとつに虫を寄せつけない作用があるらしいのです。
マイナスイオン水を使うのは無理だとしても、炭はなんとかなります。炭だけでもかなり効果があるらしいので、話を聞いてみると、
炭を細かく砕いたものを畑に撒くといいのだそうです。
そこで、やってみることにしました。
バーベキュー用の木炭5kgを紙袋に入った状態で金槌で叩いて、細かく砕いていきます。
30分くらい頑張るとこれくらいになります。
この砕いた木炭を箱かバケツに集めて畑に撒きます。
堆肥、有機肥料、石灰を混ぜて1~2週間経った畑に、木炭を撒いて、レーキで土に混ぜます。
木炭は表層にあれば良いようですので深くまで混ぜる必要はありません。
そして、その上を黒いビニールマルチで被います。
タマネギの苗を植える部分に穴を開けていきます。
ちなみに、ホームセンターで炭火を起こすときなどに使用するガスバーナーを使うと非常に簡単で効率よく穴を開けることができます。
初めの頃は、カッターで十文字に切っていたのですが、カッターの刃が土に触れるとすぐに切れなくなってしまうのです。
そこでいろいろ思案した結果、ガスバーナーを使う方法を思いつきました。
瞬間的に、バーナーの火を近づけると丁度良い円形の穴が開きます。1秒間に2個くらい穴を開けることができます。
今年は、500本の苗を植えることにしましたので、500個の穴を開けました。
タマネギは乾燥を嫌うらしいので、フィルムマルチは、有効です。
さらに、寒い北国では、地温が上がると生育も早くなりますし、雑草が生えるのを抑えてくれますので、無農薬栽培の強い味方です!。
タマネギの苗を園芸店から購入します。
結構早い時期に売り切れるので、早めに購入することをおすすめします。
我が家では、毎年500~600本の苗を購入しています。
苗には、2種類あります。
上の写真は、ペーパーポットの苗です。
苗の生長とともに自然に分解されなくなる紙の筒の中に土と根が入っています。
価格は若干高めですが、苗の数を数えやすい点と、植えやすい点がメリットです。
こちらは、根がむき出しの苗です。
多少植えづらいですが、価格は安めです。
どちらにしても、なるべくしっかりした丈夫な苗を入手しましょう!
<ポイント>
植えつける30分くらい前に、苗にたっぷりの水をかけて、根を活性化させておきましょう。こうすることで、
植えた後の根付きが良くなるそうです。
フィルムマルチングに開けた穴に、指を差し込んで穴を開けて行きます。
こうすると、苗を植えやすく出来ます。
北斗百裂拳のように、両手で、すばやくどんどん開けていきます。
植えつけ前にたっぷり水をかけて土を濡らします。
水がしみこんだら、いよいよ苗を植えつけます。
苗を持って、穴に入れます。
周りの土を寄せます。
指で、寄せた土をしっかりと押さえ、苗を固定します。
これでOKです!
根がむき出しの苗も、同じように植えつけます。
※植えつけ時に根が上向きにならないように注意してください。
どんどん植えていきます。1本の苗を植えるのに5秒くらいでしょうか!?
このように植えていきましょう!
植え付け完了!
最後に全体に散水して終わりです。
寒冷地の場合、5月~6月前半くらいまでの気温の低い時期には、ビニールトンネルで覆うと生長が促進されます。
天気の良い日に焼け付かないように、注意しましょう。
ビニールトンネルをしていないと、雑草も生えやすくなります。風で雑草の種がどんどん入ってくるからです。
こうなってくると、何の畑か分らなくなってきます。
タマネギは、雑草を嫌いますので、このくらいになったら、雑草を抜くようにしましょう。
こんなになったら放置しすぎです。
6月~7月は、2~3週間に1回程度の割合で除草しないと、どんどん雑草が伸びてきます。
こんなに雑草が取れました!
雑草を取るとすっきりです。これで、タマネギもどんどん生長してくれます。
成長するにつれて、濃い緑色で、太くしっかりしてきます。
タマネギは乾燥に弱いので、土が乾燥しないように注意しましょう。
晴れの日が続くようなら、散水してください。そうすると生長が早くなります。
ここまで生長すると、かなり良いタマネギが採れるでしょう。
根元に少しずつタマネギが膨らんできます。
タマネギの苗の管理方法のポイントのおさらいです!
ポイント!
1. 雑草が大きくなってきたら取り除く!
2. 土が乾かないように散水する!
8月中旬には、もう食べられる状態になっています。
使う分だけ、抜き取って食べるようにします。
9月に入ると葉が枯れはじめて倒れてきます。
野菜作りの本によるとこの時期が収穫適期となっています。
葉が完全に枯れると球が腐りやすくなるからだそうです。
このまま抜き取って、葉を切らすに束ねて日陰で吊るすのが良いそうです。
しかし、それはなかなか大変な作業です!
そこで、我が家では、農家がやっているのと同じように葉が完全に枯れて乾燥するのを待ちます。
これくらいになるまで1ヶ月以上待ちます。
こうなったら収穫は容易!
木炭を使った電子栽培の方法なら、球が腐る比率は、全体の数パーセントでした。これなら問題ありません。
500~600個の苗からこれだけのタマネギが収穫できました!
球の大きさは、中くらいで使いやすいサイズです。
風通しの良いカゴに入れて、雨が当たらない日陰で2~3週間くらい干します。
収穫したタマネギは、カーポートの下で、2~3週間良く乾燥させると、汚い外側の皮や茎の部分がカラカラになります。
このままでは、邪魔な部分が多いので、いらない部分を取り除いてすっきりさせて保存します。
ハサミで、頭の部分を切り取り、汚れた外側の皮を取り除きます。
軽くこすると簡単に剥けるので楽です。
スーパーで売っている状態になりました!
いらない皮がなくなってすっきり使いやすくなりましたよね!
カゴに2杯分あります。
ホームセンターで購入した、タマネギのネットに入れてます。
玄関の中にある物置に貯蔵します。
これで、一冬タマネギを買わなくても生活できます。