
私が9年間有機無農薬栽培をやってきて、試行錯誤の結果、この黒色のビニールマルチを使うことが非常に効果的だと思っています。
私は、幅135cm×20mの穴なしタイプをよく使用しています。
《黒色ビニールマルチングの効果》
・遮光し、ビニールの下の雑草の生長を抑える
・雑草の種が土に根付くのを防ぐ
・地温が上がり、生育が促進される
・雨から肥料や土の流出を防ぐ
・土を保湿し、乾燥を防ぐ
《ビニールマルチングの方法》

元肥となる肥料や土壌改良のための石灰などを混ぜ込んだ畑をある程度平らにならし、1m幅の両側にクワなどで、溝を作ります。

ビニールマルチの1端を専用の杭で、左右と真ん中の3ヶ所を固定し、引っ張りながら広げていきます。
風の強い日は、大変ですので風の弱い日を選んで作業すると楽です。
風がなければひとりでも作業できます。

これが、ビニールマルチング専用の杭です。

杭を、ビニールマルチの端に上から差し込みます。
風が強いときにも大丈夫なように、ビニールの端に土をかけておくと捲れ上がる心配がなくなります。

敷きながら、折りたたんでいる部分を広げていきます。

もう一方の端を杭で固定します。

左右も杭で固定し、土を少しかけたら完成です。

トマト、キュウリ、ピーマン、ナス、玉ねぎなどの苗から育てる野菜にオススメです。
逆に、ジャガイモや長ネギなど土寄せが必要な作物には向いていません。
上手に使い分けましょう。
我が家の菜園でも、作物の種類でビニールマルチをするところとしないところを分けています。

このような形の杭もあります。
こちらは、ビニールトンネルの場合に使うものです。

引き抜きやすく便利です。


ビニールマルチには、最初から作物を植える部分に丸い穴が開いているものも市販されています。しかし、価格は割高です。しかも、
植える作物によっては、間隔が異なります。
同じ作物を大量に作るのならそれの方が良いのですが、家庭菜園では、ひとつの作物を大量には作りません。
そこで、我が家では、穴の開いていないビニールマルチを使用し、自分で必要なときに、必要な穴を開けるようにしています。

最初は、本などに書いてあったように、カッターで穴を開けたい場所に十文字に切り込みを入れていたのですが、
土に触れるとカッターの歯が数回で切れなくなってしまい、とても時間と手間がかかりました。
上記の写真が、そのときのものです。
穴もきれいには開きませんでした。

そこで考えたのが、ガスバーナーを使う方法。
これは、炭火を起こすために以前から使っていたものです。
この熱で、溶かす方法を考えたのです。

多少熟練が必要ですが、ものの数分でコツをつかめると思います。
ガスバーナーに火をつけて、炎が安定するまで数分待ちます。
(すぐにバーナーを下向きにすると、炎が安定しません)
炎が安定したら、穴を開けたいビニールマルチに、「ヒョイ」という感じで瞬間的にバーナーの火を近づけ離します。

丁度良い、直径8~10cmの穴が開くようなスピードをつかんでください。
上の写真は、1m×10mの列に500個の穴を開けているところです。ここに玉ねぎの苗を植えます。

穴は、作物を植えるときに開けましょう。そうしないと雑草がどんどん生えてきてしまいますよ!
上の写真でも、まだ植えていない部分には穴が開いていないでしょう。

最近、ホームいセンターでも農業資材を扱い始めてきて、一般個人が購入しやすい状況になってきました。
上の写真の住友化学農ポリは、0.02mm厚で、幅135cm、長さ50mのロールで、価格が800円弱で特売していました。

クラフト紙で包まれていて、折りたたまれてなく実際の幅で巻かれているので、持ち運びは長くて多少大変ですが、作業は楽です。

ちなみに我が家から車で15分ほどのところには、ホーマックスーパーデポという大きなホームセンターがありまして、
大抵のものはここで揃います。

その中に、資材センターというものがあり、建材など業者の方々が使うようなものが一般に売られています。
今回のビニールマルチも、ここで春の特売で購入しました。
一般用に売られている商品よりも極端に安いですので、探してみてはいかがでしょうか。

さて、昨年まで使用していたビニールマルチと違い、こちらは、片端を3ヶ所専用の杭で固定します。

これが専用の杭です。

足で踏みつけてしっかり固定させます。

あとは、くるくるとロールを転がしていきます。

端まで着たら、ピンと引っ張り、曲がっていないか角度を微調整します。

こちら側の端も3ヶ所杭で固定します。
この時、強風で飛んでいかないように、まだロールを切り離しません。

ビニールの両サイドを踏みつけていきます。

土を踏みつけて硬くしないと、杭が刺さらないからです。

1.5m間隔くらいに杭を刺します。

杭だけでは、強風でビニールマルチがめくれる場合がありますので、足を使ってビニールの両サイドに土を被せます。

こんな風にしてどんどん土を被せていきます。

両サイドに土を被せ終わった状態です。

これで、カッターを使い、ロールを切り離します。
1列設置するのに、10分ほどでできました。
超簡単!

今年は、4列をビニールマルチにしました。
残りは、土寄せが必要なジャガイモや、枝豆などに使用します。