野菜を育てるために必要な3大肥料は、チッソ、リンサン、カリ(カリウム)です。
●葉や茎が生育するために必要な肥料→チッソ
●花や実をつけるために必要な肥料→リンサン
●根が大きくなるために必要な肥料→カリ
市販の肥料には、チッソ、リンサン、カリを混ぜた複合肥料と、
それぞれの肥料のみの単一肥料があります。
単一肥料は、野菜の
どの部分を食べるかによって使い分ける
どの部分を食べるかによって、下記の肥料を多めに与えると良いでしょう。
●葉や茎を食べる野菜(ほうれん草・小松菜など)→チッソ
●実を食べる野菜(トマト・ナス)→リンサン
●根を食べる野菜(ジャガイモ・ニンジン)→カリ
※野菜の生育段階に応じて与える肥料の種類やタイミングに注意が必要です。
土を改良する、
苦土(マグネシウム)と石灰(カルシウム)
さらに、雨の多い日本の場合、土から流失しやすい、苦土(マグネシウム)
と酸性の雨により、作物の生育に適していない酸性になってしまった土を中和する石灰(カルシウム)が必要です。 そのため苦土石灰を作物を育てる前に畑に混ぜておいて土壌改良します。
堆肥や苦土石灰は、土になじむのに時間がかかるので種まきや植えつけの2~3週間前に土に混ぜておきます。
有機肥料
肥料には、有機肥料と化成肥料(無機肥料)があるのはご存知ですよね。有機肥料は、動物性や植物性の肥料で、
堆肥、鶏ふん、牛ふん、骨粉、油かすなどと、
これらをバランスよく混合した有機配合肥料があります。
化学肥料(無機肥料)
化学肥料は、工場で化学的に合成して作られた肥料です。
硫安(チッソ肥料)、硫酸カリ(カリ肥料)、過リンサン石灰(リンサン肥料)
と、それらをバランス良く配合した化成肥料があります・
効率的には、化学肥料が良いので一般的に使われていますが、畑の土がやせてきます。やはり、より自然な有機物を多く含んだ土作りが、
健康的で美味しい野菜つくりの基本だと考えています。
種まきや苗の植え付けの2~3週間前に、
肥料や石灰を土に混ぜてなじませる必要があります。そうしないと、作物の根を傷めることがありますので、毎年、
事前に作業する習慣を付けましょう!
さて、我が家の家庭菜園で使用する肥料は、下記の通りです。
・自家製堆肥(前年の作物の枯れた部分を土と混ぜて分解したもの)
・有機配合肥料
・発酵鶏ふん
・発酵牛ふん
・有機石灰
毎年秋、畑の片隅に、収穫が終了した作物の枝葉などを、積上げます。
この時、畑の土を間にかけながら積上げるのがポイントです。
さらに我が家では、芝刈り時の刈り取った芝も堆肥にしています。
土の中には、枯れた枝葉を早く分解してくれるバクテリアがたくさんいるからです。
春になると、1/3くらいの高さにまで縮んでかなり分解されています。
完熟とまではいかなく、まだまだ、分解されていないものがありますが、後から土の中で分解してもらうことにし、
剣先スコップで畑全体にばら撒きます。
量としては全然足りないのですが、均一に撒きます。
堆肥には、チッソ・リンサン・
カリの3つの成分が比較的バランスよく含まれており、有機栽培の元肥に最適です。
次に酸性になりがちな土を中和するために毎年、石灰を撒きます。
我が家では、ホタテの貝殻から作られた、有機石灰を使用しています。
有機栽培なので、石灰にもこだわっています。工業的な石灰よりは、自然で良いと思います。
石灰は重たいので、バケツに入れて、大体均一になるように撒きます。
撒く量は、石灰の袋に平米当たりのグラム数が載っていますので、畑の面積を掛けて、畑全体に必要な量を出して、
それを畑に撒くようにします。
自家製の堆肥では、絶対量が足りないので、有機配合肥料をメインに使っています。これは、バランスよく3つの成分が配合されていて重宝します。
鶏ふんには、チッソとリンサンが豊富で、実もの野菜に効果的です。
植え付け前には、実もの野菜を植える辺りに多めに散布します。
実もの野菜の追肥にも使います。
良く発酵した完熟のものでないと、根を傷めるので良いものを選びましょう。
牛ふんも実もの野菜に効果的です。鶏ふんより効果が弱いですが、
根が肥料で傷みやすいカブなどに向いています。
週末しか時間のないビジネスマンでも挫折しないように、完璧を目指さず、手間をかけないで、
楽をしてそれなりの有機栽培を行うのが我が家のモットーなので、大雑把にそれぞれの肥料を撒きます。
30分くらいで、各種の肥料を散布終了!
この後、小型の耕運機で、混ぜ込みます。